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2021/08/07 公開

相続税の計算と税率

過去のブログで、①課税される財産、②非課税財産、③債務控除について解説してきました。

今回は、これらの要素を踏まえ、相続税の計算とその税率について紹介します。

 

ここでは、3人の相続人を前提にします。

 

ⅰ それぞれの課税される価格を計算

   相続人A (A相続財産(非課税財産除く)-A債務控除)=A課税価格

   相続人B (B相続財産(非課税財産除く)-B債務控除)=B課税価格

   相続人C (C相続財産(非課税財産除く)-C債務控除)=C課税価格

 

ⅱ ⅰで計算した金額を合計し、そこから基礎控除の金額を差し引きます。

 

  ⅰの課税価格の合計-基礎控除4,800万円※

  ※ 基礎控除の金額は(3,000万円+法定相続人の数×600万円)です。

    今回の3人が法定相続人に該当していれば、4,800万円です。

 

ⅲ ⅱの金額を法定相続分の割合に按分します。按分の際には遺産の分割内容に関わらず、

  法定相続分通りに相続したと仮定して按分します。

 

  ⅱの課税される遺産総額 × 法定相続分の割合=法定相続分応ずる金額A’

  ⅱの課税される遺産総額 × 法定相続分の割合=法定相続分応ずる金額B’

  ⅱの課税される遺産総額 × 法定相続分の割合=法定相続分応ずる金額C’

 

ⅳ ⅲで求めた法定相続分に応ずる金額に、相続税率を乗じます。

 

  法定相続分応ずる金額A’×相続税率=A’税額

  法定相続分応ずる金額B’×相続税率=B’税額

  法定相続分応ずる金額C’×相続税率=C’税額

 

  ※ この際の税額は超過累進税率を利用します。

    超過累進税率とは、段階的に一定金額が超過するごとに

    その超える部分について適用税率を累進させていく税率のことです

    この計算には速算表があり、こちらを参照してください。

法定相続分に応ずる金額

税率

控除額

1000万円以下

10%

50万円

3000万円以下

15%

50万円

5000万円以下

20%

200万円

1億円以下

30%

700万円

2億円以下

40%

1,700万円

3億円以下

45%

2,700万円

6億円以下

50%

4,200万円

6億円超

55%

7,200万円

 

Ⅴ Ⅳで求めた税額を合計し、相続税の総額が計算され、これが相続人全員で負担する相続税になります。

相続人それぞれの負担については、ⅰで計算した、それぞれの課税価格の割合で按分します。

 

A’税額+B’税額+C’税額=相続税の総額

 

相続税の総額×Aの課税価格/課税価格の合計=Aの負担税額

相続税の総額×Bの課税価格/課税価格の合計=Bの負担税額

相続税の総額×Cの課税価格/課税価格の合計=Cの負担税額

 

ⅵ それぞれの負担税額が算出された後にも、状況に応じて、税額の控除や加算があります。

 

いかがでしょうか。今回は基本的な計算過程を説明しました。税額を計算する際、適用する税率はすべての課税財産の総額に適用するのではなく、一旦法定相続分に通りに計算し、それぞれの金額に適用します。またその際には、遺産分割の内容は一旦考えないことがポイントになります。

今回の計算過程以外にも相続人、被相続人の状況により税額の計算に影響する要素もあります。

より正確な計算を希望される方は税理士にご相談ください。

相続税に関するご相談はこちらから

 

 

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